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フレッツ・ADSLこのことは、裏を返せば、現在のブロードバンドはあくまでナローバンド(ダイヤルアップ)の改善・代替であって、新たな顧客層や利用シーンを提供できているわけではないともいえる。
したがって、ブロードバンドの普及は、現在代替できている顧客層である「家庭×パソコン×インターネット」がその上限値とならざるをえない。
確かにインターネット利用世帯におけるナローバンドユーザーはいまだ5割以上を占めるため、今後も着実にブロードバンド接続世帯の増加は見込まれるであろう。
ただし、家庭でパソコンを用いてインターネットを利用する世帯は飽和しつつあるため、ブロードバンドの成長もまもなく鈍化することが予想される。
その成長スピードのピークはすでに2002年度であったものと考えられる。
2003年度以降、市場は成熟期に移り、2008年度末にようやく世帯普及率45%の2200万世帯への普及に達するものと予測している。
四技術間競争としては「光」v「ADSL」が鮮明にブロードバンドアクセスの提供手段として、光ファイバー、電話線、ケーブルテレビ、無線など、さまざまなインフラが存在している。
同軸ケーブルを利用したケーブルインターネットがブロードバンド導入期においては抜け出したが、市場の急成長を牽引し、大きく飛躍したのはDSLであった。
全国津々浦々に敷設された電話線を用いるため、加入者あたりの回線コストに優れていたことに加え、ソフトバンクの参入がもたらした苛烈な競争環境により、世界一低廉なブロードバンド接続サービスが消費者に提供された。
その結果、消費者に「ブロードバンド=DSL」という強烈な印象を与え、既存のナローバンドインターネットユーザーだけではなく、新たにインターネットを利用する層までも大きく取り込むことに成功した。
2003年度末にはDSL接続世帯が全世帯の20%を超え、940万世帯に達するものと考えられる。
ブロードバンド市場が完全に成熟期に移る2004年度以降が、いよいよ光ファイバーが市場における地位を確立し始める時期となろう。
現在各社が取り組んでいる工事費キャンペーン、工事納期の短縮は、光の普及を大きく促進することが期待できる。
今後は、光ファイバーならではという明確なキラーアプリケーションを見出すことはもちろんだが、戸建・集合住宅を問わず新築住宅への事前引き込みと、DSLからの乗換促進を着実に進めていくことが重要になる。
その他のインフラは家庭へのブロードバンドアクセス技術としては、劣勢を強いられることになるといわざるをえない。
ケーブルテレビは、ブロードバンドインフラの一番手として登場したものの、その存在感は急速に低下している。
競合技術が登場するなかで、「地域密着」、「放送と通信の融合」というキーワードを本当の競争優位につなげることができぬままにいる。
その答えが見つかれば、成熟期の競争において再び主役に躍り出ることも考えられるが、そうでない場合は、現在の顧客基盤をいかに維持し、利益をいかに確保するかといった守りの戦略が求められよう。
移動体通信、家庭内ネットワークにおいてワイヤレスは大きく普及が進んでいるが、家庭とインターネットをつなぐインフラとしては、加入者増と機器コスト低下のポジティブフィードバックに乗れていない。
駅や喫茶店でのブロードバンドアクセスを可能にする公衆無線LAN(ホットスポット)サービスは、昨年さまざまな事業者の参入により注目を集めた。
ところが現状では、安価な無線LAN技術を用いて機器コストは抑えられたものの、今度は加入者増とサービスエリア拡大のポジティブフィードバックに乗れないまま、ビジネスモデルの模索が続いている。
最初にNTTの電話網を用いたDSLサービスが提供されたのが1999年末であった。
ところがサービス開始当初は、海外での普及が進む一方で、国内では当初の期待ほどの普及はなかなか進まなかった。
本格的に普及を開始したのは、NTTによるサービスエリアの積極拡大、月額3000円という低価格を武器にしたソフトバンクグループによる新規参入があった2001年春以降である。
エリアの急拡大と、事業者による織烈なプロモーション合戦の結果、他の競合インフラを押しのけ「ブロードバンドといえばDSL」との認識を一般消費者に植えつけることに成功した。
2002年はまさしくDSLがブレイクし、2002年度末時点で全世帯の13%にあたる630万世帯にまで普及が進んだ年である。
他インフラと比較して市場の定義既存の電話線を用いて高速データ通信を実現する技術の総称がDSL(Digital Subscriber Line)である。
家庭向けにサービス提供されている技術のほとんどがADSL(Asymmet「DSL)である。
2003年5月現在、家庭からインターネットへ向かう上り速度は1Mbps前後、インターネットから家庭へ向かう下り速度は最大で12Mbpsのサービスが提供されている。
今回の市場予測では、家庭向けに提供されるADSLによる接続市場を対象としている。
企業向けに提供される上下の速度が対称であるSDSLや、集合住宅まで光ファイバーを用いて集合住宅内だけで提供されるVDSL(Veryhigh-bit-「ateDSL)のサービスなどは含まないものとする。
DSLの競争優位が急激に失われることは考えられないため、ブロードバンド業界においてDSLは確固たる地位を築いたといえよう。
ただし、家庭でのパソコンインターネット利用世帯の普及限界、FTTHの競争力拡大に伴い、DSLの普及スピードは2003年以降鈍化することが予測される。
2003年度末には世帯普及率20%、940万世帯加入に達するものの、2005年度末の1100万加入、サービス市場規模3400億円をピークに緩やかな市場縮小に向かうものと考えられる。
競争の第1フェーズはYahooBBとNTT東西が制した織烈な価格競争、プロモーション合戦による市場拡大期において、加入者獲得に成功したのは、つねに他社に先行した打ち手を取り続けてきたYahooBBと、全国規模のサービスエリア、大小問わないISPに対するサービス提供を実現したNTT東西であった。
YahooBBは単独事業者としてはシェアトップの35%を、NTT東西は2社合わせて37%のシェアを獲得しており、都市部を中心にエリア展開を行ったe-access,ACCAに大きく水をあけることに成功した(2003年7月末)。
DSLのビジネスモデルは3つに分類することができる。
1つはISPに対して現在シェア獲得競争に抜きん出ているNTT東西とYahooBBは、エンドユーザーに対して直接営業を行っている。
YahooBBは、ポータルサイトYahoo!のブランドカを用いたプロモーションに加え、多額のインセンティブと街頭での無料モデム配布といった他に例を見ない営業を展開した。
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